災害時の動物救助。でもこの善意で逮捕。

ノースカロライナ州に多数の死者を出し、甚大な被害をもたらしたハリケーンFlorence。9月24日現在でも30万以上の住民が電気のない生活を強いられています。

今回のハリケーンは洪水によって多くの家畜や動物も死亡しました。その中で動物救護団体が空き家を利用し、これら動物の一時避難場所にして救助にあたったのですが、これが違法行為に当たるとして州当局に逮捕・起訴される出来事がありました。

タミー・ヘッジさんはノースカロライナ州で動物救護団体を運営しています。この団体は空き家を提供し、ハリケーンで飼い主から離れてしまった行くあてのないペットなど動物の保護・介助をしました。

 

「私たち団体は動物たちをハリケーンから救っただけよ。」と27匹の動物(内、18匹は地元老夫婦所有の猫)を保護したタミーさん。

「私たちの活動の目的は動物たちが洪水に溺れたりしないようにすることよ。」

ところが州当局はタミーさんを獣医資格の無いのに医療行為をした容疑で逮捕・起訴しました。

タミーさんはこのために州当局に刑務所に拘束、10,000ドル(約120万円)を支払うことで保釈されました。

タミーさんは動物たちを介助するために「犬・猫」用の鎮痛剤の無償提供を呼び掛けたましたがこれも獣医無資格「違反」容疑のひとつとのことです。

一方でタミーさんの団体に預けるしか選択がなかった動物たちの所有者がおり、彼らは「この災害の状況下では道路は封鎖されるし、獣医がいる施設に行くことができなかった」と地元メディアに証言する場面もありました。

タミーさんは結局、保護していた「獣医資格がある」動物施設に引き渡しましたが、果たしてタミーさんのこの「善意」の行動に水を差す州当局の判断に疑問が残ります。